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パナソニック製エコキュートの故障とエラーコードの原因・対策!

パナソニック製のエコキュートで発生する故障やエラーコードについて原因や対策を徹底解説!故障と勘違いしやすい症状やエラーメッセージのリセット方法、自分で解決できるエラーコードと点検・修理が必要なエラーコードの種類・原因・対処法まで詳しく解説!

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この記事の目次

私たちが毎日の生活で使用しているエコキュートですが、その製品寿命は10年程度とされています。比較的短命に終わってしまうか、長寿になるかは適正な使用方法を順守しているか?メーカーが推奨している日頃の手入れやメンテナンスをきちんと実行しているか?などによっても結果は変わってきます。

今回はパナソニック製のエコキュートに関して、故障などの際にリモコン表示されるエラーコードの内容や原因、更には対処方法などを説明致します。中には不具合のように見えて実は故障ではない症状や、エラーが出ても自分たちで対応できるものもありますから事前に理解しておくことが大切ですね。

実際は故障ではないのに故障と勘違いしやすい症状とは?

蛇口を開いても水もお湯も出てこない

考えられる原因としては3つの可能性があります。断水や配管の凍結か、タンク専用止水栓が閉じているかです。原因が断水や凍結なら回復を待つ以外ありませんが、止水栓が原因であれば業者に修理の依頼をする必要があります。

お湯が出るはずなのに水しか出てこない

貯湯タンク内のお湯を使い過ぎて、お湯切れを起こしている状態です。従って故障ではありません。「タンク沸き増し」ボタンを押してお湯を沸かしてください。

ヒートポンプユニットのドレンから水が出ている

これも不具合ではありません。グラスに冷えたビールを注ぐと外側が結露して水が垂れますが、それと同じ現象です。沸き上げ中には、大気から熱を吸収する時に結露した水を外部に排出するしくみになっているからです。

貯湯タンクユニットから水やお湯が出ている

これもまた正常な働きです。水を沸かすと膨張によって体積が増えるのでカサが増します。沸き上げ運転中に、その増えた水分を排出している訳です。量的には一晩で大体10~20リットルを排水するとされています。しかし沸き上げ運転中ではない時に排水状態になっていれば逃がし弁の点検を依頼した方が良いでしょう。

エコキュートが夜間ではなく昼間に稼働している

普通ならエコキュートは電力の安い夜間から深夜の時間帯に稼働しますが、お湯切れの発生を未然に防ぐ為に昼間に沸き上げ運転を実行する場合があります。更に冬期に外気温が下がると夜間の凍結を防止する為に日中に稼働するケースもあります。

エコキュートのリモコン表示でエラーが出た時には先ずリセットを

使用中のエコキュートに何らかの不具合があって、リモコン上にエラーメッセージが現れるケースがありますが、そのような場合には一度エコキュートをリセットしてみるようにしてください。場合によっては、これだけで復旧する場合もあります。リセット手順は簡単で以下の通りです。貯湯タンク本体の側面にある漏電ブレーカーをリセットします。

  1. 外側カバーを外します。
  2. 上部には漏電ブレーカーのON/OFFスイッチ、下部にはテストボタンが配置されています。
  3. 先ずテストボタンを押します。すると漏電ブレーカーがOFFになります。
  4. 次に漏電ブレーカーをONにします。以上でリセットは完了です。

自分たちで解決できる可能性のあるエラーコード

パナソニック製のエコキュートのエラーコードに関しては「U」で始まるエラーコードは自分で対処できるものが多いですから、一度その対処方法にトライしてみてください。それでも結果的に解決できない場合は、専門業者に修理を依頼するようにしましょう。

U22

断水や配管が凍結している可能性があります。凍結の場合には、お湯側の蛇口を少し開けて凍結が解消するのを待つようにします。もし復旧が確認されたら、「ふろ自動」ボタンを押せばエラーを解除できます。

U51

お風呂の栓が完全に閉じていない可能性があります。チェックして完全に閉栓してから「ふろ自動」ボタンを押してエラーを解除してから、再度お湯張りを実行してください。

U53

お風呂のお湯が多過ぎて浴そうから溢れている可能性があります。設定湯量のレベルを下げて調整するようにしてください。

U54

お風呂の浴そうの基準水位が未設定の可能性があります。浴槽を空にしてから再度、栓をして「ふろ自動」ボタンを押してください。

自分たちで対処できないエラーコード

「H」や「F」から始まるエラーコードが表示された場合は「吐出管サーミスタ」や「給湯サーミスタ」、「混合弁」の異常などの可能性があり専門業者による修理が必要となる場合があります。修理業者が来る前に次の事柄を実行して修理の準備をしておくようにします。

  1. エコキュートのブレーカーを切ります。
  2. エコキュートの漏電遮断機を切ります。
  3. エコキュートの給水栓を閉じます。

各エラーコードの内容や原因とその処置方法は?

F11

内容:ピークカット異常
原因:熱交換機の出湯温度が上がらない
処置:
1)ヒートポンプ配管経路の点検(エア抜き、逆止弁がないこと、詰まりや凍結など)
2)タンク上部のノズル詰まりの除去
3)積層ポンプ点検、修正

F12

内容:圧力スイッチ作動
原因:冷媒圧力の異常上昇で圧力スイッチが作動した
処置:
(K1、K2、K3、KA、DA、UAシリーズの場合)
1)膨張弁の点検、交換
2)沸き上げポンプの点検、交換
3)入水、出湯サーミスタの外れ点検、修正
4)タンク上部のノズル詰まり除去
5)ヒートポンプ配管の接続確認、修正
6)給水配管凍結の解凍、給水元栓の「開」等の点検
7)ヒートポンプ配管経路の点検(エア抜き、水側バルブが「開」、逆止弁がないこと、詰まり、凍結等)

(KB、WB、KCシリーズの場合)
1)入水サーミスタ外れ確認、正規取り付け
2)出湯サーミスタ外れ確認、正規取り付け
3)膨張弁コネクタ外れ確認、正規取り付け
4)膨張弁コイル抵抗確認(正常46.3Ω/20℃の時)

F14

内容:圧縮機ロック
原因:圧縮機モーターが回転しない
処置:
1)圧縮機配線確認・修正
2)圧縮機2相間抵抗確認結果、正常な場合にはプリント基板の交換、異常な場合はヒートポンプユニット対応

F15

内容:ファンロック異常
原因:ファンモーターが回転しない
処置:
1)異物除去
2)コネクタ外れの点検修正
3)ファンモーター抵抗値点検、抵抗値が異常な場合はファンモーターの交換、正常な場合はプリント基板を交換する

F16

内容:入力電流異常検知
原因:運転時の電流値が異常に高い
処置:据え付け寸法確認、修正。運転電流を確認、異常時はプリント基板交換

F17

内容:漏水検知
原因:本体内部からの水漏れを検知
処置:水漏れの補修、水漏れがない場合は漏水センサーの点検、交換

F19

内容:出湯温度の異常
原因:水熱交換器の循環流量が確保できず出湯温度が異常に上昇した
処置:
1)タンク上部のノズル詰まり
2)出湯サーミスタ抵抗値点検、交換
3)ヒートポンプ配管経路の確認、修正(配管の折れ、詰まりなど)

F20

内容:吐出管の温度異常
原因:吐出管サーミスタの温度が異常に高い
処置:
1)冷媒管詰まり(ヒートポンプユニット対応)
2)膨張弁コイル点検(2相間抵抗値)交換
3)吐出管サーミスタの点検(抵抗値)、交換

F21

内容:電装品箱内温度異常
原因:電装品箱内の温度が異常に高い
処置:据え付け寸法の点検、修正。ファンモーターの点検、交換

F22

内容:
トランジスタモジュールの温度異常(HE-UK、UAシリーズの場合)
放熱フィンの温度異常(HE-URシリーズの場合)
原因:
トランジスタモジュールサーミスタの温度が異常に高い(HE-UK、UAシリーズの場合)
放熱フィンの温度が異常に高い(HE-URシリーズの場合)
処置:
(HE-UK、UAシリーズの場合)
据え付け寸法の点検、修正。プリント基板の点検、交換

(HE-URシリーズの場合)
1)ファンモーターの点検、交換
2)フィンサーミスタの点検、交換
3)放熱フィンの汚れ除去

F23

内容:DCピーク異常、OCP異常(HE-URシリーズの場合)
原因:トランジスタモジュール内部で過電流、電源電圧の降下を検出した、圧縮機の回転が異常に高い。または過電流、電源電圧の降下を検出(HE-URシリーズの場合)
処置:
1)圧縮機の点検、確認
2)プリント基板の点検、交換
3)沸き上げポンプの点検、交換
4)ヒートポンプ配管経路の点検、修正

(HE-URシリーズの場合)
プリント基板2の点検、交換

F24

内容:冷凍サイクル異常
原因:
1)膨張弁コイルの抵抗値確認(正常)46±3Ω(20℃)
2)冷媒漏れ
3)沸き上げポンプの作動確認
4)出湯サーミスタが外れた
5)貯湯タンクに残湯がある状態で、ヒートポンプ配管の戻り(湯側)と往き(水側)の接続を逆にした
処置:
1)膨張弁コイルの交換
2)冷媒漏れはヒートポンプユニット対応
3)沸き上げポンプの点検、交換またはプリント基板の交換
4)出湯サーミスタの正規取り付け
5)ヒートポンプ配管の点検、修正

F27

内容:圧力スイッチ(HPS)異常
原因:圧力スイッチ(HPS)の断線
処置:圧力スイッチ(HPS)、リアクタのリード線、コネクタの外れ点検、修正。プリント基板点検、交換

F36

内容:外気サーミスタ異常
原因:外気サーミスタの断線または短絡
処置:外気サーミスタのリード線、コネクタ点検、修正。外気サーミスタの点検、交換

F37

内容:入水サーミスタ異常
原因:入水サーミスタの断線または短絡
処置:入水サーミスタのリード線、コネクタ点検、修正。入水サーミスタの点検、交換

F38

内容:残湯サーミスタ異常
原因:残湯サーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタの抜け確認、修正。または残湯サーミスタの交換

F40

内容:吐出管サーミスタ異常
原因:吐出管サーミスタが外れた。または吐出管サーミスタの断線か短絡
処置:吸入管サーミスタのリード線、コネクタの外れ点検。または吸入管サーミスタ点検(抵抗値)、交換

F41

内容:PFC保護、吸入管サーミスタ異常(HE-URシリーズの場合)
原因:PFC内部で電源電圧降下、過電流、温度上昇を検知した、吸入管サーミスタの断線か短絡(HE-URシリーズの場合)
処置:
膨張弁コイル交換
リアクタのコネクタ外れ修正
プリント基板の点検、交換
据え付け寸法の点検、修正
吐出管サーミスタのリード線、コネクタの外れ点検。または吐出管サーミスタ点検(抵抗値)、交換(HE-URシリーズの場合)

H25

内容:ふろフロースイッチ異常
原因:ふろ循環ポンプが停止時及びふろ湯張り停止時、ふろフロースイッチの異常を検出した
処置:
外装に磁石(マグネット)がないか確認、除去
ふろフロースイッチの点検、交換
ふろ配管洗浄を実施、ふろフロースイッチの掃除

H29

内容:酸素運転循環異常
原因:ふろ配管の往き管と戻り管が逆接続の為、酸素運転ができない
処置:ふろ配管接続の確認、修正

H32

内容:給水サーミスタ異常
原因:給水サーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜けの確認、修正または給水サーミスタの点検、交換

H33

内容:ふろサーミスタ異常
原因:ふろサーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜け点検、ふろサーミスタ抵抗値確認点検、交換

H34

内容:給湯サーミスタ異常
原因:給湯サーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜け点検、給湯サーミスタ抵抗値確認点検、交換

H35

内容:高温異常
原因:タンク上部の残湯サーミスタが高温を検出した
処置:残湯サーミスタの点検、交換

H37

内容:ふろ給湯サーミスタ異常
原因:ふろ給湯サーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜け点検、ふろ給湯サーミスタ抵抗値確認点検、交換

H39

内容:追い焚きサーミスタ異常
原因:追い焚きサーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜け点検、追い焚きサーミスタ抵抗値確認点検、交換

H45

内容:追い焚き熱交サーミスタ異常
原因:追い焚き熱交サーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜け点検、追い焚き熱交サーミスタ抵抗値確認点検、交換

H46

内容:中間サーミスタ異常
原因:中間サーミスタが断線または短絡
処置:リード線、コネクタ抜け点検、中間サーミスタ抵抗値確認点検、交換

H56

内容:ふろ混合弁異常
原因:
1)ふろのお湯張り時、設定温度より高い温度を検知した
2)ふろのお湯張り時、ふろ給湯サーミスタ検出温度が残湯サーミスタ1の検出温度より低い状態になった
3)ふろのお湯張り時、混合弁を水側に駆動しても全開位置を検出できない
処置:
1)は、ふろ混合弁、ふろ給湯サーミスタの点検、交換
2)は、ふろ給湯サーミスタの点検、交換
3)は、ふろ混合弁の点検、交換

H57

内容:中間混合弁異常
原因:中間混合弁が水側または湯側に駆動しても位置を検出できない
処置:リード線、コネクタの接続確認、中間混合弁の点検交換

H58

内容:バイパス弁断線検知
原因:バイパス電磁弁の断線
処置:リード線コネクタの外れ確認、修正またはバイパス電磁弁の交換

H59

内容:給湯混合弁異常
原因:
1)給湯時に混合弁が湯側になっても、給湯サーミスタの検出温度が中間サーミスタの検出温度より低い状態になった。または給湯混合弁が水側になっても給湯サーミスタが高い温度を検出した
2)給湯時に混合弁を水側に駆動しても一検出ができない
処置:
1)は、給湯混合弁、給湯サーミスタの点検、交換
2)は、給湯サーミスタの点検、交換

H60

内容:水位電極異常
原因:満水電極が水位検出している際に、減水電極が水位検出しない状態が3秒以上継続した
処置:
異常時膨張タンク交換
減水電極の抵抗値確認(正常:水有り10MΩ未満、水なし10MΩ以上)
リード線接続確認、補修

H77

内容:ふろ流量調整弁異常
原因:ふろ流量調整弁を水側に駆動しても、水側全開位置の検出不可
処置:コネクタの抜け確認、ふろ流量弁の点検、交換

H78

内容:ふろポンプの異常
原因:ポンプが回転しない、ポンプが回転し続ける、ポンプ内に水がない状態で運転したなど
処置:
制御基板の点検、交換
ふろポンプの点検、交換
ふろポンプのリード線、コネクタ抜けの確認

おわりに

エコキュートも平均寿命に近づいてくると、どうしても故障する頻度が増えてくるのは私たち人間同様に仕方のない事でしょうね。できることなら最低限の修理で元気に長寿を迎えて欲しいと思うのは、どのご家庭でも共通の願いである筈です。その為には、どうしても日頃の家庭での手入れやメンテナンスの積み重ねが非常に大切になってきます。

メーカーの取扱説明書の内容に沿った適切なメンテナンスや推奨されている入浴剤の使用など普通に順守していれば何も難しいことではありません。そして何らかの不具合が発生して、リモコン上にエラーメッセージが表示されても自分たちで解決できる内容もありますから慌てずに内容を確認するようにしてくださいね。