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IHヒーター

三菱製ビルトインIHクッキングヒーターの故障と対処方法を解説

三菱電機製のビルトイン型IHクッキングヒーターについて、よくある故障とその対処方法を詳しく解説!「いつのまにか電源が切れていた」「加熱しない」「焼きムラができる」など具体例を挙げつつ対処方法を解説するとともに、修理の連絡先や費用の概算も紹介

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この記事の目次

一般的には10~15年程度とされるIHクッキングヒーターの製品寿命ですが、当然ながら使用年数が長くなればなるほど、それに比例して不具合の発生も多くなってくるものです。何らかのトラブルが発生した時には、エラーの内容を自分自身で正確に認識することが非常に大切です。

遭遇したその不具合が本当に修理を必要とする故障なのか、或は自力での復旧が可能な単なるエラーなのかの見極めですね。メーカーの取扱説明書に従って正しい使用方法を再確認するようにしてください。それが結果的に故障の発生を抑制して長期の製品寿命につながります。

今回は特に三菱のビルトイン型IHクッキングヒーターに関してのトラブル内容やその処置方法に関してお伝えしますから今後の参考になさってください。

IHクッキングヒーターで調理中に「ひょっとして故障か?」と思う症状とは

以下に列挙した各トラブルの症状は、非常によくメーカーサイドに相談が寄せられる内容です。具体的な症状とそれに対する対応策を十分に理解して、いざという時にも慌てずに対処できるようにしたいものですね。

長時間に渡って煮込み調理をしていたら、いつのまにか電源が切れていた

これは故障ではありません。安全の為に「切り忘れ防止機能」が作動した為です。煮込み調理が長時間になりそうな場合は、切タイマーを使用してください。

IHヒーターを使用するとブレーカーが落ちてしまう

これには2つのケースがあります。IHヒーターを使うとブレーカーが落ちる場合と他のブレーカーが落ちる場合です。

IHヒーターを使用するとブレーカーが落ちる時は、もし電流容量が大きくてその時に併用していた家電品の電源を切っても、すぐにブレーカーが落ちてしまうようなケースではIHヒーター自体に不具合の可能性がありますから修理が必要になります。

一方で、他のブレーカーが落ちるようなケースでは、ブレーカーの容量オーバーになったか漏電の可能性があります。IHヒーターと他の電化製品の同時使用を止めればブレーカーが落ちないのなら単に電力の使用オーバーです。頻繁にブレーカーが落ちるのであればIHヒーターの総消費電力の設定値を下げるか、ブレーカーの容量を高めにする必要があります。

電源を切っても「高温注意」の表示が消えない

これは故障ではありません。IHヒーターで調理をした場合、終わった後も天板やオーブンの庫内は高温のままですから誤って触れたりしないようにしましょう。安全確保の意味から「高温注意」の表示は温度が下がるまで消えません。

トッププレート(天板)に「ヒビ割れ」や「傷」などがある場合

その状態のままでIHヒーターの使用を続けると吹きこぼれなどの水分が内部に侵入する可能性があります。その場合、ショートするなど本体故障の原因となってしまいますから即座に使用を止めて修理の依頼をする必要があります。

加熱しない

電源を入れても加熱しないケースでは以下の3つのパターンがあります。

1)電源が入るのに加熱しない(CL表示やHL表示があるケース)

チャイルドロック「CL表示」や中央ヒーターロック「HL表示」が設定されています。正常に稼働させる為にロックを解除してください。

2)電源が入るのに加熱しない(dE表示やデモ表示、D表示があるケース)

液晶表示や火力表示はするものの熱くならないケースでは、店頭展示用のデモンストレーション設定になっている可能性がありますから、その場合には設定の解除操作をしてください。

3)鍋を検知していない(火力表示「2~7」が点滅)

耐熱ガラス鍋やアルミ鍋などIHヒーターに対応していない鍋を使用しても加熱されません。またIH対応の鍋であっても、鍋底が変形したり、反ったりしている場合には検知しないケースがあります。

焼きムラができる

IHヒーターでは、鍋底自体を発熱させるので予熱を十分に行わずにいきなり高火力で加熱をスタートすると焼きムラが生じやすくなります。更に、口径が小さい鍋やフライパンを使用すると加熱ムラが起こりやすいので注意が必要です。

左側のIHヒーターだけが使用できない

この症状の場合はIH本体の内部にある制御基板のヒューズが断線している可能性があります。断線の場合は制御基板ごと交換する必要がありますから三菱に修理依頼を行ってください。

IHヒーターが加熱中に止まってしまう(火力が弱くなる、電源が切れるなど)

底が反ったフライパンを使用すると一部分だけ異常に温度が上昇する場合があるので、安全目的で火力制限をする場合があります。また電源が切れるのは「切り忘れ防止タイマー」が作動した為です。

魚の焼け方にムラがある(グリル)

改善の為には以下の点に注意して調理するようにしてください。

  • 魚の種類に合ったメニュー(姿焼き、切り身、干物、小魚など)を選択。
  • 魚はグリル網の中央に置くようにしてください。
  • 冷凍魚の場合には先に解凍してから焼くようにしてください。
  • アルミホイルは取扱説明書の指示に従って敷くようにします。

グリルの電源が入らない

ロースターグリルの掃除などのお手入れを日頃からきちんとしていないと内部に長期間付着したままの油の劣化によってIHヒーターの電源が入らなくなる場合があります。手軽な予防方法は空焼きと称されるお手入れ方法でグリル内にこびりついている油を焼き切ってしまうという処置です。

空焼きを定期的に行うことで劣化は防げますが、もう既にグリルの電源が入らない場合は残念ながら手遅れですから三菱に修理を依頼して下さい。

トーストの裏面が上手に焼けない(グリル)

熱風によって焼くので、どうしても裏面の焼き色が表面に比べて薄くなってしまいます。手動で上下をひっくり返して焼いてください。

グリルを使用中にキッチンが熱くなる

グリルの扉がきちんと閉まっていない可能性があります。確認してください。

表示部に「アルファベット+数字」のエラーコードが出る

  • U1:鍋底が変形している為に、局部加熱状態になっています。
  • U2:排気口が何かで覆われており、内部の冷却が十分にできません。
  • U3:(2010年以前の機種対象)鍋底の反りが大きく局部加熱状態になっています。
  • U4:鍋底が2mm以上反っている場合や汚れ防止マットを使用しているケース。汚れ防止マットを使用していると油の温度が正確に計測できず、温度の異常な上昇によって発煙、発火の恐れがありますから要注意です。また三菱専用の天ぷら鍋以外を使用している場合もエラーコードが出る場合があります。専用の鍋を使用するようにしてください。
  • U5:油の量が少なすぎる場合や鍋底が汚れている場合、また三菱の専用天ぷら鍋を使用していないケースがあります。

表示部にその他の表示が出る

  • 「48」または「58」の表示が出るケース:これは故障ではなく、総消費電力制限(火力制限)が作動した為です。
  • 「CL」または「HL」が表示される:チャイルドロックや中央ヒーターロックを解除するようにしてください。

ボタン操作に関して

  • ボタンにちょっと触れただけで設定が変わってしまう。(ガラスタッチ式):取扱説明書内の「ボタン反応レベル設定」によって調整してください。
  • ボタンにタッチしても反応しない。(ガラスタッチ式):ボタンに指先で触れるのではなく必ず指の腹で押すようにしてください。

IHヒーターで調理している途中で電源が切れてしまう

調理中に最後のボタン操作をしてから45分が経過すると「切り忘れ防止機能」が自動的に作動して主電源が切れるようになっています。

IHヒーターの火力が途中で強くなったり弱くなったりする

調理中に複数のIHヒーターを使用した時や吸排気口が塞がれた時などに火力が低下したように感じる場合があります。尚、「E00」表示が出て停止した場合には、本体の内部異常などによって安全装置が働いた可能性がありますから、即座に三菱電機修理受付センターに連絡するようにしてください。

IHヒーターの「ゆでもの機能」を使用中に鍋の中身が吹きこぼれた

火力設定を下げたり鍋の位置を変えたりしてみてください。

煮込み料理が焦げたり鍋底が焦げ付いたりしてしまう

火力を下げて時々かき混ぜるようにしてください。そしてできるだけ鍋底が厚く、反りのない鍋を使用するようにします。

油の温度が表示温度とズレていて揚げ物が上手に揚がらない

市販の天ぷら鍋ではなく必ず三菱専用の天ぷら鍋を使用するようにしてください。そして正しく温度コントロールする為にIHヒーターの中央部に鍋を置いて調理することが大切です。尚、使用する油の量は標準(800g)がおススメです。200g未満の少量の油では調理しないようにしてください。

また汚れ防止シート(マット)や新聞紙などを敷くと正しい温度検知ができませんから使用しないでください。

中央ラジエントヒーターの動作が安定せず点いたり消えたりする

この症状は故障ではありません。温度調節をしている最中ですから心配無用です。

グリルを使用中に排気口から煙が出る

これも故障ではありません。脂分の多い魚を焼くと多くの煙が出ます。こまめにグリル庫内の清掃を心掛けてください。

調理中に「ジー」「キーン」などの音が聞こえる

これは鍋の種類や形によって振動する為に発生する音で故障ではありません。音を低減させる為には、鍋を置く位置を変えてみる、火力を調整する、食材の量や水の分量などを調節してみる、鍋を変更するなど試してみてください。

調理終了後に電源を切った後も音がしている

これも故障ではありません。調理終了後も本体自体は非常に高温である為に内部で冷却ファンが回転しています。そのファンの作動音です。

エラーコードに関して

故障の発生や不適切な使い方をした場合にエラーコードが表示されますが、基本的な知識として事前に知っておくべき事柄があります。それは「U」のエラーコードが表示された場合には、それは故障ではなく使用方法が間違っていることを指摘しています。

一方の「E」のエラーコードが表示された場合は、何らかの故障が発生したかまたは何かの原因で安全装置が稼働した可能性があります。もし液晶表示部に「E」のエラーコードが出た場合には次の処置を行ってみてください。

  1. IHクッキングヒーターの電源とIH専用ブレーカーを切ります。
  2. IHクッキングヒーターの本体が完全に冷えるまで待ちます。
  3. IH本体が十分に冷えたら、IHクッキングヒーターの電源とIH専用ブレーカーを入れ直します。
  4. 「E」のエラーコードが消えたかどうか確認します。

もしエラーコードが消えずに依然として表示されたままであれば早急に三菱電機の修理受付センターに連絡して点検・修理を依頼するようにしてください。連絡先は下記の通りです。

三菱電機修理受付センター

  • フリーダイヤル:0120-56-8634(無料)
  • 携帯電話・PHSをご利用の場合:0570-01-8634(有料)
  • FAXをご利用の場合:0570-03-8634(有料)

尚、受付は365日24時間、常時可能です。

三菱電機修理受付センターに直接修理を依頼した場合の概算料金(参考)

下記の金額は税別の料金で、含まれるものは技術料、部品代、出張料です。一応の目安として参考になさってください。

  • 電源を入れても電源ランプが点灯しない:13,000~34,000円
  • 加熱しない:15,000~39,000円
  • トッププレートの傷やヒビ割れ:22,000~34,000円
  • パネル操作部が一部点灯しない:13,000~28,000円
  • ロースターが作動しない:15,000~56,000円
  • トッププレートの火力表示ランプが点灯しない:13,000~23,000円
  • 見積もり診断:4,500円

おわりに

今回は三菱のビルトイン型IHクッキングヒーターにおける故障や不具合、また一見して故障と間違いやすい症状やその対処方法などについてお知らせしました。それに加えて実際の修理費用の概算に関しても目安として記載致しましたので今後のご参考になさってください。

一般的にIHクッキングヒーターは他の調理用家電製品と比べても精密でデリケートであることから、十二分にその性能を発揮させる為には適切な使用方法を理解することと日頃の細やかなお手入れが欠かせませんね。

故障ではないのにエラーコードが表示される場合もありますから、事前にエラーコードの持つ意味や対処法をある程度知っているだけで緊急時にも慌てずに対処できそうです。毎日、キッチンで大活躍してくれているIHクッキングヒーターですから、通常の製品寿命を超えてこれからも元気に頑張って欲しいものですね。